第3回イノベーションチャレンジ「徳島で泊まるVR」実施報告

本年度で3年目を迎えるデザイン思考ワークショップ「イノベーションチャレンジ」ですが、これまでの課題として、創出されたアイデアの実現に向かうための仕組みが弱い点、毎週のワークショップへの参加学生の参加率のさらなる向上が挙げられました。そこで、それらを改善し真に社会実装に向かうアイデア創出を行うために、企業の提案テーマによる「デザインスプリント」方式を取り入れた5日間連続のワークショップを平成30年2月19日から2月23日に実施しました。

まず協力企業として、徳島県内においてVR事業を展開する「シコクサブロー合同会社」に参画いただき、代表である坂東賢吾氏と協議しテーマを「徳島に泊まるVR」としました。なお、坂東氏には5日間のデザインスプリントを通してデザインスプリントの方向性を決める「決定者」として参加していただきました。

学生参加者については、企業課題より社会実装、事業展開へと向かうアイデア創出を目指すために一般のワークショップより個々の能力、専門性が求められると判断し、過去のイノベーションチャレンジ参加者およびサポート系サークル、創新教育センター学生プロジェクトより個別に参加を呼びかけ、計4名の学生(イノベーションチャレンジ経験者:2名、ふるさと愛好会所属:1名、ゲームクリエイトPJ所属:1名)に参加していただきました。

5日間のデザインスプリントは1日目:長期目標の設定と課題の明確化、2日目:アイデア創出、3日目:アイデアの決定とストーリーボード、4日目:プロトタイピング、5日目:インタビューによる評価からなり、ほぼそれに準じたかたちでワークショップを進行しました。会場としては1~3日目はフューチャーセンターA.BA、4,5日目は教養教育棟6号館で実施し、開催時間は運営の都合上1,2、4日目は10時~17時、3日目は9時~12時、5日目は9時~18時で行いました。

今回坂東氏の力をお借りして、ウェブアプリという間接的にでも実際に触れることができるプロトタイプを作成し、それを評価者に直接体験してもらうことができました。そこから得られるフィードバックはポジティブなもの、ネガティブなもののどちらもありましたが、今回ワークショップで創出されたソリューションの今後の進め方において重要な指針となると考えています。

今回のワークショップで創出されたソリューションについて、「ブラッシュアップを行った上で実現に向かって進みたい」と坂東氏から伺っており、「真に社会実装に向かうアイデア創出」を掲げた今回のワークショップは現在のところ成功しているといえると考えています。

当然、社会実装に向かうためには更なる障壁が立ちはだかることは明らかであることから、今回参加した学生メンバーも参画した今後の取り組みが必須であるとも考えております。本部門としても今後できる限りのサポートを行ってまいります。

最後になりましたが今回ご協力いただきました皆様、そしてシコクサブロー合同会社の坂東賢吾代表にこの場をお借りして感謝申し上げます。